「ヘルシーだけどパサつきがち…」そんなイメージがある鶏むね肉。
しかし、ちょっとした下ごしらえと焼き方のコツさえ掴めば、柔らかくジューシーに焼き上げることができることをご存じでしょうか?
この記事では、鶏むね肉を美味しく、そして柔らかく焼き上げるための方法を解説します。
鶏むね肉の基本
安くて高たんぱくの鶏むね肉ですが、どうしてもパサつきが気になりますよね。
パサつきさえ克服できれば、お財布にも健康にもとっても嬉しいお肉なんです。まずは、その魅力を紹介します。
鶏むね肉の特徴とメリット
鶏むね肉は、高タンパク質・低脂肪で、ダイエットやトレーニングに取り組む方にとって非常に魅力的な食材です。淡白な味わいなので、様々な味付けにアレンジしやすいのもむね肉の魅力です。しかし、その反面、加熱すると水分が抜けやすく、パサパサしやすいという特徴もあります。
鶏もも肉との違い
鶏肉の中でも人気の部位である「鶏もも肉」と「鶏むね肉」には、具体的にどのような違いがあるのでしょうか?調べてみました。
栄養価とカロリーの比較
一般的に、鶏むね肉は鶏もも肉に比べて高タンパク質・低脂肪・低カロリーです。ヘルシー志向の方には特におすすめです。
また、高たんぱくなので「筋肉をつけたい方」が好んで食べているイメージがありますよね。
調理法の選択肢
鶏もも肉は脂身が多く、加熱してもパサつきにくいのが特徴で、唐揚げや煮込み料理などによく使われます。一方、鶏むね肉は淡白な味わいを活かして、様々な味付けや調理法で楽しめます。
どちらを選ぶべき?
どちらを選ぶかは、料理の種類や目的によって異なります。ヘルシーさを重視するなら鶏むね肉、ジューシーさを楽しみたいなら鶏もも肉を選ぶと良いでしょう。
鶏むね肉を柔らかくする下ごしらえ法
鶏むね肉を柔らかく焼くためには、お肉の特性を理解し、適切な下ごしらえを行うことが大切です。
特別な材料は使わなくても、家にあるもので柔らかく仕上げることができます。
鶏むね肉はなぜパサつく?
鶏肉がパサつく主な原因は、加熱によって筋繊維が収縮し、水分が流れ出てしまうためです。
下ごしらえで保水性を高めたり、加熱方法を工夫することで、水分が流れ出るのを防ぎ、柔らかく仕上げることができます。
また、新鮮な鶏肉ほど水分を保持しやすく、柔らかく仕上がります。そして、調理のポイントは、高温で長時間加熱すると硬くなりやすいため、適切な温度と時間で加熱することが重要です。
柔らかくするための下ごしらえ│基本編
鶏むね肉を柔らかく焼くための下ごしらえは、意外と簡単な工程でできます。
- 厚みを均一に(観音開き)
鶏むね肉の厚みが均一でない場合は、厚い部分を切り開くか叩くなどして、厚みを均一にしましょう。火の通りが均一になり、焼きムラを防ぎます。 - 塩と砂糖を揉み込む
鶏むね肉の重量の1%程度の塩と、少量の砂糖を揉み込むことで、保水性が高まり、柔らかく仕上がります。 - 酒を揉み込む
酒などに含まれる酵素がタンパク質を分解し、肉を柔らかくします。 - 冷蔵庫でしばらく置く
30分〜1時間程度冷蔵庫で寝かせることで、調味料がしっかりと浸透し、より効果を発揮します。
柔らかくするための下ごしらえ│応用編
基本の下ごしらえに加えて、さらに柔らかく、パサつきなく仕上げるための応用テクニックをご紹介します。
片栗粉を使う
下味をつけた鶏むね肉に薄く片栗粉をまぶすことで、水分が閉じ込められるためジューシーに仕上がります。片栗粉をつけるだけで出来上がりのパサつきが全く違うので、ぜひ試していただきたいです。

個人的には一番オススメです。片栗粉をまぶすだけなのに鶏むね肉とは思えない食感に変わります。
マヨネーズを使う
下味をつけた鶏むね肉に薄くマヨネーズを塗って焼くと、油分でカリッと仕上がり、マヨネーズの油分と乳化作用で肉がしっとり柔らかくなります。焦げ付きやすいので火加減には注意が必要です。
炭酸水に浸ける
鶏むね肉を炭酸水に30分ほど浸けることで、炭酸ガスの作用により肉の繊維がほぐれ、さらに柔らかくジューシーに仕上がります。焼く前にしっかりと水気を拭き取ってください。

柔らかいというより、繊維がほぐれている?感じです。プリッとした歯ごたえがあります。そのため、片栗粉やマヨネーズは食感が違います。
鶏むね肉の味付け方法
淡白な味の鶏むね肉は、様々な味付けで楽しむことができます。
塩胡椒
下ごしらえで塩を揉み込んでいる場合は、焼き直前に粗挽き黒胡椒を振るだけでも美味しく食べれます。シンプルですが鶏肉本来の旨味を感じられます。
醤油やみりん
下味の段階で醤油やみりんを少量加えることで、香ばしい風味が増し、ご飯が進む味わいになります。焦げ付きやすいので、火加減に注意しましょう。
その他
ハーブ: ローズマリー、タイム、オレガノなどを加えると、風味豊かに仕上がります。
ニンニク・生姜: すりおろして加えれば、食欲をそそる香りがプラスされます。
レモン汁: 焼いた後にレモン汁をかけると、さっぱりとした味わいになります。
カレー粉: スパイシーな風味が楽しめます。
チリソース:ピリ辛が好きな人にはオススメです。お好みでマヨや砂糖を足すと◎
自分好みの味付けを試してみてください。
柔らかく焼くためのコツと調理中の注意点
下ごしらえをしっかり行ったら、焼き方も重要です。
焼く時間と火加減
鶏むね肉は火を通しすぎると硬くなるため、焼きすぎには注意が必要です。
中火〜弱火でじっくりと火を通すのがポイント。厚みによって焼き時間は異なりますが、目安としては片面3〜5分程度です。
フライパンでのソテー方法
- フライパンを中火で十分に温め、油をひきます。
- 鶏むね肉を皮目から焼き始めます(パリッと仕上げたい場合)。
- 焼き色がついたら裏返し、火力を少し弱めてじっくりと火を通します。
- 火が通ったか確認するために、竹串などを刺して透明な肉汁が出ればOKです。もし濁った汁が出る場合は、もう少し加熱が必要です。
心配な場合は、包丁などで半分に切るのがオススメです。
※鶏肉は生焼けだと食中毒の危険性があるので、中までしっかり焼けているのを確認してください!!
焼いた後の休ませ時間
焼き上がった鶏むね肉は、すぐに切らずに余熱で火を通し、肉汁を落ち着かせるために5分程度休ませましょう。こうすることで、よりジューシーに仕上がります。
調理中のトラブルと対処法
ここからは、トラブルと対処法についてです。
焼きすぎた時のアレンジ方法
もし焼きすぎてしまった場合は、細かく裂いてサラダや和え物にしたり、スープの具材にするのがおすすめです。パサつきが気にならないように、ドレッシングやスープで水分を補うと食べやすくなります。
パサつきの原因と対策
パサつきの主な原因は加熱しすぎです。火加減を調整し、焼きすぎないように注意しましょう。また、下ごしらえを丁寧に行うことで、パサつきを防ぐことができます。
失敗しないための注意点
- 厚みを均一にする
- 下ごしらえをしっかり行う
- 火加減に注意し、焼きすぎない
- 焼き終わったら休ませる
鶏むね肉を使った人気レシピと保存方法
柔らかく焼き上げた鶏むね肉は、そのまま食べるだけでなく、様々な料理に活用できます。
焼くだけの簡単レシピ
下味をつけた鶏むね肉をフライパンで焼くだけで、立派な一品になります。ハーブやスパイスで風味を加えれば、飽きずに楽しめます。
美味しい調味料をかけるだけで、淡白な味がガラっと変わります!
オススメの調味料は「ほりにし」や「マキシマム」です。
サラダとの組み合わせ
薄切りにした鶏むね肉は、サラダのトッピングとしても最適です。
高タンパク質でヘルシーなサラダが手軽に作れます。レタスやキュウリの上に細切りにしたむね肉を乗せるだけで、立派なおかずになります。
淡白なむね肉は、どんなドレッシングでも美味しく食べれますよ!
おかずとしてのアレンジ方法
チキンソテー
ソースをかければ、おしゃれなメインディッシュになります。
照り焼きチキン
甘辛いタレでご飯が進む一品に!子どもが好きな味付けです。
バンバンジー
細切りにして、胡麻ドレッシングで和えれば、さっぱりとしたおかずになります。細切りにすると、パサつきなども気になりにくいので、子どもでも食べやすいです。
保存方法と食べる際のポイント
鶏むね肉を美味しく食べる為の保存方法と、再加熱のポイントをご紹介します。
冷蔵保存の方法
粗熱を取ってから、密閉容器に入れるか、ラップでしっかりと包んで冷蔵庫で保存します。冷蔵保存の目安は2〜3日です。
再加熱時の注意点
再加熱する際は、電子レンジを使う場合は加熱しすぎに注意し、様子を見ながら温めましょう。フライパンで軽く焼き直すと、より美味しくいただけます。
冷凍保存と解凍のコツ
火を通した鶏むね肉は、粗熱を取ってから1食分ずつラップで包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍保存できます。冷凍保存の目安は3週間~1か月程度です。解凍する際は、冷蔵庫で自然解凍するか、電子レンジの解凍モードを使用します。
まとめ
鶏むね肉は高たんぱく・低カロリーで健康にも良く、お財布にも優しい高スペックな食材です。
パサつきさえ克服すれば、さまざまな料理に活用でき、レシピの幅も広がります。
この記事を参考に、ぜひ柔らかくてジューシーな鶏むね肉料理に挑戦してみてくださいね!