「冷凍餃子を揚げると爆発する!」
SNSやインターネット上で、そんな衝撃的な情報を見かけたことはありませんか?
美味しい揚げ餃子を自宅で楽しみたいけれど、「爆発」なんて聞くと、油が飛び散って危ないのではないかと不安になりますよね。
「本当に爆発するのか?」「爆発する原因は何なのか?」「どうすれば安全に揚げられるのか?」
この記事では、そんな疑問を徹底的に解消するため、実際に冷凍餃子を揚げて検証した実験結果をもとに、安全でおいしい揚げ方をご紹介します。
冷凍餃子が「爆発する」と言われるのはなぜ?考えられる原因は
冷凍餃子を揚げると「爆発する」と言われるのには、以下の理由が考えられます。
冷凍された水分が油の中で急激に気化する
冷凍された餃子の中には、調理過程で含まれた水分や、冷凍によってできた氷の結晶が存在します。
高温の油で揚げると、これらの水分が急激に水蒸気となり、体積が膨張。
逃げ場を失った水蒸気が餃子の皮を内側から押し破り、油が飛び散る原因となるため、「爆発する」と表現されることがあるようです。
冷凍による皮の組織変化
冷凍によって餃子の皮の組織が変化し、もろくなっている可能性も考えられます。揚げた際に、内側からの圧力に耐えきれず破裂してしまうことがあるかもしれません。
油の温度と急激な温度変化
油の温度が高すぎる状態で冷凍された餃子を急に入れると、皮が急激に収縮し、内部の水分が瞬間的に気化して破裂するリスクが高まります。
餃子の種類や状態による違い
皮の厚さや具材の水分量、冷凍保存の状態などによっても、爆発のしやすさが異なる可能性があります。
しかし、「爆発」という言葉から想像するような、激しい破裂音とともに餃子が飛び散るような現象なのでしょうか?それとも、油がパチパチと飛び散る程度のことを指しているのでしょうか?
実際のところはどうなのか、実験を通して確かめてみました!
【実験】冷凍餃子を実際に揚げてみた!気になる結果は?
今回は、一般的な市販の冷凍餃子を使用して、実際に油で揚げてみました。
実験方法
使用した冷凍餃子 | 大阪王将の冷凍餃子 |
揚げ油 | サラダ油 |
温度測定 | コンロで180度 |
揚げ時間 | きつね色になるまで |
使用した冷凍餃子はこちら
実験結果
油の温度が180℃程度になったところで、冷凍餃子を投入。

ジュワーッという音とともに、細かい油の泡がたくさん発生しました。
また、油に入れた瞬間に、油がハネてパチパチと飛び散りました。
揚げ始めて数秒後から動画を撮ったのですが、「爆発」と呼べるような激しい破裂音や、広範囲に油が飛び散るような状況は起こりませんでした。
こまめに裏返したときに、小さな油はねは見られましたが、爆発が起きて危険な状態になることはありませんでした。
最終的に、揚げた餃子は皮がパリッとしており、美味しそうに仕上がりました!

考察
今回の実験では、一般的な冷凍餃子を通常の揚げ方で調理した場合、「爆発」とまではいかないものの、油はねは起こるという結果になりました。
これは、冷凍された餃子に含まれる水分が加熱によって気化し、油の中で小さな爆発を起こしていると考えられます。
冷凍餃子を安全に揚げるための重要ポイント
実験結果からもわかるように、冷凍餃子を揚げる際には油はねのリスクがあります。しかし、以下のポイントを守ることで、安全に美味しい揚げ餃子を作ることができます。
揚げる前のひと手間が大事
余分な霜を徹底的に取り除く
冷凍庫から出した餃子の表面に付着している霜は、油はねの大きな原因になります。キッチンペーパーなどで、できるだけ丁寧に拭き取っておきましょう。霜がたくさんついていると、油が激しく跳ね、火災の危険性もあるため注意が必要です。
軽く切れ目を入れておく
冷凍餃子を解凍してから、餃子の皮の数カ所に小さな切れ目を入れておくと、加熱された水蒸気の逃げ道を作り、破裂を防ぐ効果が期待できます。
油の温度管理
低温からじっくりと揚げる
高温の油にいきなり冷凍餃子を入れると、皮が急激に収縮し、内部の水分が爆発しやすくなります。160~170℃の中温でじっくりと揚げ始めるのがおすすめです。
適切な油の量で揚げる
少量の油で揚げ焼きにするよりも、餃子がしっかりと浸る程度の油の量で揚げる方が、温度変化が少なく安定して揚げられます。
油はね対策を万全に
蓋を効果的に活用する
揚げている途中で鍋に蓋をすることで、油はねを大幅に抑えることができます。ただし、水蒸気がこもりやすいので、時々蓋を開けて様子を確認しましょう。
油はね防止ネットを使用する
市販の油はね防止ネットを使用すると、油ハネを物理的に防ぐことができます。黒色のネットは調理具合が見やすいのでおすすめです。
まとめ
今回の検証では、冷凍餃子が激しく「爆発」する可能性は低いものの、油はねのリスクがあります。また、霜がたくさんついた状態の冷凍食品は、火災の危険性もあることが分かりました。
しかし、ご紹介した対策をしっかりと行うことで、そのリスクを大幅に減らし、安全に揚げ餃子を楽しむことができます。
「冷凍餃子は揚げると危険かも?」という不安を解消し、ぜひご家庭でアツアツの揚げ餃子にチャレンジしてみてくださいね。