テレビの某番組で、実際にペットカメラが乗っ取られ、映像に映っていたクレジットカードが不正に使われたという例が紹介されていました。
こうした話を聞くと、「自分のカメラも大丈夫だろうか」と不安になる方もいるかもしれません。
とはいえ、設定やパスワード管理、ルーター設定を確認することで、被害のリスクは大きく減らせます。
この記事では、スマホやペットカメラでできる簡単な確認ポイントと対策をまとめました。
少しの手間で安心できる内容ですので、読みながらチェックしてみてください。
スマホで「勝手にカメラがついた?」と思った時に考えられること
ニュースや番組を見ると「スマホも乗っ取られるの?」と不安になりますが、ほとんどのケースでは 誤操作やアプリの挙動、設定ミスが原因です。
たとえば…
- ポケットに入れていて意図せずカメラが起動した
- アプリがバックグラウンドでカメラ権限を使っていた
- ショートカット機能が誤作動した
スマホのカメラ乗っ取りが心配になった時の確認ポイント
カメラ権限を持つアプリを見直す
iPhone・Androidともに、どのアプリがカメラを使えるか確認できます。不要なアプリや不明なアプリの権限はオフにしておくと安心です。
iPhoneの場合(iOS)
- 設定アプリを開く
- プライバシーをタップ
- カメラを選択
- カメラを使用できるアプリの一覧が表示されます
必要のないアプリのスイッチをオフにすると、カメラアクセスを無効化できます
Androidの場合
※機種やOSバージョンで多少違いがあります。
- 設定アプリを開く
- プライバシーを選択
- 権限マネージャーをタップ
- カメラを確認

- 許可がオンになっていればカメラアクセス可能
- 不要なアプリは拒否に切り替える
不要なアプリを削除する
長く使っていないアプリが多いと、知らないうちに権限を持ったアプリが混ざる可能性があります。整理するだけでも安全性が上がります。
OS・アプリを最新に保つ
アップデートは面倒ですが、セキュリティ対策として重要です。スマホもアプリも、更新を確認しておきましょう。アップデートすることで、セキュリティが改善されます。
スマホやペットカメラはどうやって乗っ取られる?
IDやパスワードが初期のまま
IDやパスワードが初期設定のままだと、乗っ取る人は簡単に予想がつくため、簡単に乗っ取られてしまいます。また、1234やPASSWORDなどの安易なものは避けましょう。
当然ですが、数字と英語を混ぜた複雑な羅列の方が突破されにくくなります。
総当たり攻撃(ブルートフォース攻撃)のリスク
初期パスワードのままだと、1分間に数百回も総当たり攻撃が行われる可能性があります。
これは、様々な数字やアルファベットを入れ込み、手あたり次第の攻撃を受けるイメージです。
攻撃されたとしても、気づけないので予防するしかありません。
リスト型攻撃(Credential Stuffing)にも注意
他のサービスで使っていたIDとパスワードを、カメラやアプリで使い回している場合、リスト型攻撃の対象になります。
これは、過去に漏れた組み合わせを使って不正ログインを試す攻撃です。
そのため、過去に被害にあったことのある方や、ほとんどのサービスやアプリで同じ物を使いまわしている方は被害のリスクが高まります。
【重要】カメラが乗っ取られた場合に起こるリスク
ペットカメラやスマホのカメラが実際に不正アクセスされた場合、映像が盗まれるだけでなく、以下のような深刻な被害につながる可能性があります。
プライバシー映像の流出・売買
日常生活の映像や写真が盗み出され、ダークウェブなどで売買される可能性があります。個人情報(クレジットカード、生活パターンなど)が犯罪者に渡ります。
他のアカウントの乗っ取り
カメラのパスワードを他のサービスと使い回していた場合、その情報を使って銀行やECサイトなど、より重要なアカウントが乗っ取られます(リスト型攻撃の被害拡大)。
犯罪の「踏み台」として利用される
カメラがマルウェアに感染し、攻撃者が行う別のサイバー攻撃(DDoS攻撃など)のための踏み台として悪用されます。カメラの動作が不安定になったり、通信速度が低下したりする原因になります。
在宅中の異常な動作
カメラの角度が勝手に変わったり、スピーカーから不審な音声が流れたりといった、精神的な不安を煽る嫌がらせ行為が行われることがあります。
ペットカメラの乗っ取り対策ポイント
「ペット カメラ 乗っ取り」と検索すると不安な情報が多く出てきますが、設定を確認するだけでかなりのリスクは防げます。
初期パスワードを変更する
初期パスワードはネットで簡単に見つかるため、総当たり攻撃やリスト型攻撃で突破される危険があります。
必ず複雑なパスワードに変更しておくことが重要です。新しいカメラは、デフォルトで全て別のパスワードになっていることもありますが、念のために変更しておいた方が安心でしょう。
ポート開放を確認する(ルーター側)
古い機種や海外製の一部にはポート開放が必要なタイプがあります。
開放されていると外部から不正アクセスされやすくなるため、ルーター設定画面を参考に、開放されていないか確認しておくと安心です。
アプリ・本体(ファームウェア)を更新する
どちらかが古い状態だと脆弱性が残ります。
月1回くらいは更新を確認しておくと安心です。
また、格安カメラの場合は更新頻度が低いこともあります。購入する際は信頼性のあるメーカーの製品がいいでしょう。
動作履歴・通知をチェックする
アプリに記録される動作履歴を見て、心当たりのない時間帯に動作していたら設定を見直しましょう。
JC-STAR制度について
2025年から始まった セキュリティ要件適合評価及びラベリング制度(JC-STAR) は、一定の安全性を満たした製品に認証マークを付ける仕組みです。
現状では認証製品はまだ少なく★1レベルからスタートですが、購入時の目安として確認すると安心です。
今後、対応製品が増えてくれば、JC-STARマークがある製品を選ぶことで、さらにリスクを下げられるでしょう。
物理的な対策も併用すると安心
スマホやペットカメラには、物理シャッターやレンズカバーがあるモデルもあります。
在宅時だけレンズを覆うなど、ちょっとした工夫で安心感が増します。
まとめ:ちょっとの手間で安心を確保
「カメラ 乗っ取り」「ペット カメラ 乗っ取り」と聞くと不安になりますが、きちんと対策をすればリスクは大幅に下げることができます。
- 初期パスワードを変更する
- アプリや本体を更新する
- ルーター設定を確認する
- 不要なアプリ権限を切る
- サービスごとに異なるパスワードを設定する
- JC-STAR認証マークの有無をチェックする
スクショや画面確認を活用しながら、今日から安心できる設定を確認してみましょう。

