子どもが言うことを聞かないと、私は頭を打たないと落ち着けない、髪をむしらないと耐えられない…そんな衝動が出ることがあります。
普段はこんな衝動は出たことはないのに、育児中、特に子どもに対してだけ、こうした状態になってしまいます。
子ども以外に対してはこんな衝動は出ませんし、子どもを産む前もほとんど怒ったことはなかったのに、育児中だけどうしてこんな状態になるのか、自分でも不思議で調べてみました。
実は子どもに対する強い責任感や育児ストレスが背景になっている、限定的な「大人の癇癪」現象なんです。
子どもにだけ出る衝動は「癇癪」?
育児中は、子どもに対して強い責任感があります。
「こうしてあげなきゃ」という気持ちが強いほど、思い通りにいかない状況に直面するとフラストレーションも大きくなります。
私の場合、宿題をやらない、夜遅くまで起きている、朝起きない、お風呂に入らない…こんなささいなことでイライラしてしまうこともありました。
頭を打ったり髪をむしったりする衝動は、「育児で思い通りにいかないとき」にだけ出ます。他の人や仕事では出ません。
だからこれは「育児中の限定的な大人の癇癪」と考えることができます。
なぜ大人でも癇癪っぽい状態になるのか
心理学的には、こうした衝動は「自己鎮静」の一種です。
頭や髪に刺激を与えることで、感情や思考の渦を一瞬止め、落ち着きを取り戻そうとしています。
- 感情が理性より先行している状態
- 思考がぐるぐる回って耐えられなくなる状態
- 身体が「どうにか落ち着かせたい」と反応する状態
育児や慢性的な疲労が重なると、大人でもこうした状態は起こり得ます。
癇癪っぽい衝動を安全に処理する対処法
頭や髪にダメージを与えるのは危険です。だから、安全に衝動を処理する方法を用意しておくことが大切です。
- 叩いてOKなものを使う
クッション、抱き枕、パンチングボールなどで、頭や手を叩く感覚を安全に再現します。 - 身体を動かす
ジャンプ、腕を振る、スクワットなどで、衝動のエネルギーを体で消費します。 - 声で吐き出す
「うわああ!」と誰もいない部屋で叫ぶだけでも、脳が落ち着きます。 - 気をそらす・意識を切り替える
イヤホンで音楽やポッドキャストに集中して、自分の世界に入り込みます。
さらに「戦争に比べたら平和だ」「子どもを少し放っておいても死なない」と思い直すと、衝動を頭や髪に向けずにやり過ごせます。 - 事前に「逃げ場」を作る
子どもと距離を置ける別の部屋を決めておくと、衝動が来たときすぐ移動できます。
子どもとの関係や遺伝とのつながり
この現象を「大人の癇癪」として書きましたが、子ども自身の癇癪や性格とも関係があります。
- 親が強い責任感を持つほど、子どもに対して衝動が出やすい
- 「子ども癇癪は遺伝する?」と気になる人もいるかもしれませんが、環境と親子関係も大きく影響します。
>>【実体験】癇癪は遺伝する?娘を通して気づいた「生まれもったの特性」とは?
私が完璧にやらせようとしていたとき、子どももストレスを溜めていたかもしれません。
後々の不登校の一因になった可能性も、否定できません。
>>【実体験】子供の不登校の理由が分からないときに親ができる事とは?
なので、頑張っているお母さんほど、もっと肩の力を抜いて大丈夫です。
完璧にこなさせなくても、子どもは死にません。ストレスを与えるより、ほどほどにやるほうがうまくいくことも多いです。
親も子どもも無理せず、もっと楽に生きましょう。
まとめ│実体験を通して感じたこと
子どもにだけ爆発しそうになる衝動は、多くの親が経験する現象です。
大切なのは、自分や子どもに危害を与えず、安全に衝動を処理する方法を持つことです。
- 「自分だけじゃない」と知ること
- 衝動が出ても、代替の安全な方法で乗り切る
- 育児中の自分の感情を責めない
こうして少し肩の力を抜くだけで、育児中のストレスやフラストレーションも少しずつやわらいでいきます。
子育ては、期間も長く責任も重たいです。
だからこそ、長く楽しく過ごせるように、ほどほどで生きていければいいのではないでしょうか。
完璧な人間なんていません。先の長い人生、楽しく過ごしましょう!