不登校なのに、勉強もせずにスマホやゲームばかりしている。
「取り上げたほうがいいの?」
不登校の子供を持つ親なら、そう思ったことがあると思います。

私の子供もそうでした。
どのような対応をしたらいいのか、参考にしてください。
不登校中の子供からスマホ・ゲームは取り上げるべき?
「取り上げるべき」「取り上げるべきではない」と一言で断言するのは難しいです。
なぜなら子供の状況や性格、親子関係などを考えなければ、取り上げ方によっては、もっと悪化する可能性もあるんです。
取り上げるべき場合
- ゲーム依存症の疑いがある場合
- 生活リズムが乱れている場合
- スマホやゲームの主導権を子供が握っている場合
取り上げるべきではない場合
- 子供の唯一の居場所になっている場合

しかし、これが全てではありません。子供の性格や精神状態でも変わってきます。
取り上げる時のポイント
まずは子供の話を聞いてみましょう。
「なぜスマホやゲームばかりするの?」
「スマホやゲームで具体的に何をしているの?」
「そんなにずっと使用する必要があるの?」
など少しづつ聞いてみます。
ただし、スマホやゲームの使い方のせいで、親子関係が悪化している場合は、関係を改善する方が優先です。
その場合は、スマホやゲームを否定せずに、子供の使っている内容に興味を示してみると、子どもから話してくれるようになるかもしれません。
しかし、ゲーム依存症の可能性がある場合は、専門機関と連携するのが良いと思います。
不登校とスマホ・ゲーム依存の関連性
不登校の子供にとって、スマホやゲームは依存しやすいツールです。
仮想空間の中なのでストレスを感じにくく、オンラインで知らない人とコミュニケーションもとれます。
ゲームをすることで、自己肯定感を保てるため、依存しやすい世界です。

不登校の子供だけではなく、大人だって依存しやすいです。
居心地のいい世界ですが、スマホやゲームに依存することで、デメリットも多くあります。
ゲームやスマホが楽しくてやめられなく、生活リズムが崩れやすくなります。また、学習時間が減り、勉強についていけなくなるため、学校から足が遠のきます。
何より、仮想空間で満足してしまうと、現実世界でのコミュニケーションをとる機会が減少し、コミュニケーション能力が低下してしまうことも。
スマホ・ゲームを取り上げるデメリット
不登校なのに、スマホ・ゲームばっかりしているのが納得できない親もたくさんいると思います。
しかし、急に取り上げてしまうとデメリットもあるので、取り上げる際は慎重に考えましょう。
子どものストレスになる可能性
スマホやゲームが子供の居場所になっている場合は、取り上げることによってストレスが増します。
また、唯一の居場所をとられると、自己肯定感が下がってしまいます。
取り上げる前に、スマホ・ゲーム以外の別の居場所を作ってあげるのが理想です。
親への反発心が増える可能性
ルールを設けずに、親の都合で取り上げてしまうと、親への反発心が出てきます。
こうなってしまうと、余計に親の言うことを聞かなくなる可能性が高くなります。
取り上げる際は、必ず子供と一緒にルールを決めて、納得させたうえで取り上げましょう。
そして、子どもから取り上げるのであれば、親もスマホを見る時間を減らすのがポイントです。
親子で決める取り上げルール
一律に取り上げるのではなく、時間や場所などのルールを決め、徐々に使用時間を減らしていくなど、段階的な方法がオススメです。
スマホの使用時間の設定を
親のスマホで子供の使用時間の設定が可能です。
iPhone同士ならスクリーンタイム、android同士ならファミリーリンクで簡単に設定できます。

検索すると設定の仕方が出てくるので、分からない方は検索してみてください。
親がandroid、子がiPhoneの場合は、子供のiPhoneのスクリーンタイムで利用時間の設定も可能ですが、子どものスマホ自体を使って操作しなければなりません。
また、パスワードが4桁なので、子供にパスワードがバレたら制限が無効にされる可能性があります。その為、親子でOSは揃えたほうが安心です。
子供と話合って決める
子供と具体的に話し合って制限時間を決めましょう。
子供の友人関係もあるので、「友達はどれくらい使っているのか?」を聞いたり、他の子供のお母さんに聞いてみて、周りと合わせてあげることも大事です。
具体的な対応例
- 1日の使用時間を決めて、スクリーンタイムやファミリーリンクで管理する。
- 使用する場所を制限する
- 勉強や友人との連絡ツールなど、何に使っているのか目的を聞く(スマホで管理すると、なんのアプリをどれくらい使っているのか分かります。)
- 有害サイトやアプリへのアクセスを制限する
親もスマホを見る時間を減らすようにしてみる
子供に制限をかけるのであれば、親も一緒にスマホを見る時間を減らしてみましょう。
親だけスマホを見てると「大人だけズルい」となり、親子関係が悪くなる可能性があります
そのため、子供の前ではできるだけ触らない様にして、子どもとのコミュニケーションの時間にするのがポイントです。
どうしてもゲームをしたいのなら、親子で一緒にゲームをしたりすると、共有することができるのでおススメです。
スマホ・ゲーム取り上げ後の子供の反応
私は実際に不登校中に何度もスマホ・ゲームを取り上げています。
その時の子供の精神状態で、反応が違いました。
取り上げることで起きるデメリットがありますので、子どもの気持ちと親子関係が大事です。
落ち込み・自傷行為
不登校で自分の布団に籠りっきりの状態の時の反応です。
不登校中は「学校の時間内はスマホが使えない」というルールを決めていました。
しかし、制限をかけていたのですが、なぜか1分だけ制限が解除になるらしく、1分ゲームをして、制限がかかり、また1分ゲームをして…ということを繰り返していました。
それを朝から夜までずっと繰り返していたので、すべて取り上げました。すると物凄く落ち込み、頭を壁に打ち付けることがありました。
一日だけではなく、その状態がしばらく続いたので、こちらが見ていられなくなり、一時しのぎではありますが返すことにしました。
この時は、子供の居場所がスマホ・ゲームの中でしかなかったんだと思われます。
ポジティブなケース
学校へ少しづつ行けるようになった時の反応です。
この時の約束は「学校へ行こうとしないならば取り上げ」というルールです。
遅刻してでも学校へ行くことが多くなっていたのですが、たまに休んでしまう日がまだありました。
その時は、「取り上げルール」でスマホを取り上げましたが、以前よりも落ち込みはありませんでした。
また、スマホ・ゲームがなくなると「何かほかのことを探す」という行動がみられるようになりました。
漫画を見たり、録画していた番組を見たり、とスマホ・ゲームがあるときは絶対にしないことをするようになります。
また、暇だからなのか、こちらに話しかけてくることが多くなりました。
この時は、学校に行けるように行けるようになっていたので、外とのつながりもでき、心の居場所がスマホ・ゲームから少し抜け出したのかな?と感じました。
子供の状況に応じた柔軟な対応を
不登校で、スマホ・ゲームばかりしているとは言っても、子供の状況により「取り上げるべきかどうか」変わってきます。
親の考えだけで突き進んでしまうと、親子関係が悪化する可能性もあります。
とはいえ、子供の意見ばかり尊重しても、「使えるだけ使いたい」となるのが悩みどころです。

子供の状況次第なので、親自身で見極めるのが難しい場合は、専門機関に相談するのがオススメです。
どこに相談すれば分からない場合は、学校のスクールカウンセラーや、住んでいるところの児童相談所などで相談できます。
一人で抱え込まずに、色々な人の意見を聞くと客観的に見れるようになります。
不登校はしんどいですが、相談してみると少し楽になるかと思います。