お気に入りのゴアテックスジャケットも、使っているうちに撥水効果が落ちることがあります。
今回は、私のノースフェイスジャケットでの体験をもとに、実際におこなった復活方法と失敗談を紹介します。
ゴアテックスの撥水効果が落ちてお困りの方は、ぜひ参考にしてください。
お気に入りジャケットの撥水がなくなった体験談
お気に入りのノースフェイスのゴアテックスジャケット。

決して安くはない買い物だったのに、汚れを落とすため、一度洗ってから雨の日に着てみると、ほとんど水を弾かなくなっていました。
ネットで調べると、「洗剤で洗って乾燥させ、その後に熱を与えれば撥水が復活する」との情報がありました。
そこで一般的な洗剤で洗い、日陰で乾燥させ、その後、低温アイロンで処理しましたが、十分な効果は得られませんでした。
さらに高温アイロンも試してみましたが、結果は逆効果で、それ以降はまったく撥水せず、雨が降れば即座に生地が染み込む状態になってしまいました。
霧吹きで水をかけるだけで、袖口に水がしみ込みます。

製造元にメールで問い合わせたところ、アイロンでの処理は推奨されず、公式メンテナンスでも回復は難しいとの回答⋯。
しかし、高かったゴアテックスジャケットなので、処分する勇気は出ず、防水・撥水スプレーや洗濯機投入型の市販製品でのメンテナンスを検討することにしました。
ゴアテックスは撥水・防水スプレーで復活する?
市販の撥水・防水スプレーは、ホームセンターやアウトドアショップでも手に入りやすく、部分的に水を弾かなくなった箇所の応急処置には便利ですよね。
袖口や肩など、特定の部分が弱っているときにサッと使えるのがメリットです。
ただし、撥水・防水スプレーは「まだらになりやすい」「全体が弱っている場合は効果が薄い」と、口コミやレビューでも指摘されています。
部分的な補修には向いていますが、ジャケット全体を均一に復活させたいときには物足りなさを感じる人も多いようです。
さらに重要なポイントとして、一般的な撥水・防水スプレーはゴアテックス公式で推奨されている方法ではありません。
使用する場合は必ず 「ゴアテックスに使用可能」と明記された製品 を選びましょう。
洗濯機投入型グランジャーズ「クロージングリペル」を試してみた
そこで注目したのが、アウトドア愛好者の間で高評価の グランジャーズ(Grangers) クロージングリペル。

洗濯機に直接投入して使用するタイプで、ゴアテックスにも対応している安心感があります。
パッケージには 「ゴアテックス使用可」 と明記されており、専用クリーナーで洗浄した後に使用することで、全体に均一な撥水効果を与えることができます。

実際に洗濯機投入型を使ってみた感想
ノースフェイスのジャケットを洗濯機に入れ、規定量のクロージングリペルを投入して処理しました。

しかし、私のジャケットはアイロンで高温処理した影響か、まったく撥水効果は戻らず、水が生地に吸い込まれる状態のままでした。
口コミを見ると「撥水が復活した」という声もありますが、素材や劣化具合によって結果は大きく変わることがわかりました。
撥水が戻らなかった原因
私のジャケットが、なぜ撥水効果を取り戻せなかったのか考えられる原因は、DWR(耐久性撥水加工)が失われていたからだと思われます。
DWRは熱や摩耗で劣化するため、元のように水を弾く状態に戻すことは難しいことがあります。
グランジャーズ「クロージングリペル」(洗濯機投入型)使用手順
①ウェアの準備
- 洗濯前に汚れや泥を落とす
- 強く汚れている場合は、専用クリーナーで軽く洗浄するとより効果的
②洗濯機に投入
- ゴアテックスなど対応ウェアを洗濯機に入れる
- 規定量のクロージングリペルを投入(パッケージに量の目安が記載)
③洗濯
- 洗濯機を通常コース(通常の水量・回転)で回す
- 洗濯機の回転によって撥水剤が全体に行き渡る
④乾燥
- 形を整えて日陰で自然乾燥
- ドラム乾燥機や高温乾燥は避ける
⑤撥水力の確認
- 不十分な場合は再度手順を繰り返す
- 完全に乾いたら水をかけて撥水状態を確認
まとめ
撥水・防水スプレーは、部分的な補修や応急処置には便利ですが、ジャケット全体の撥水力を復活させたい場合には、洗濯機投入型のクロージングリペルを試すのが選択肢のひとつです。
ただし、素材やDWRの劣化具合によっては、撥水力が完全に戻らないこともあります。そのため、「ゴアテックス使用可」と明記された製品を選ぶことが大前提です。
撥水効果がなくなっても諦めず、まずは試せる方法で補強してみることが大切ですが、それでも効果が戻らない場合は、買い替えを検討するのが現実的でしょう。
お手入れが面倒な人は、ゴアテックスではなく、安いジャケットを買い替える方が現実的で手軽です。