「開放的でおしゃれ!」と二階リビングに憧れを抱く方は多いですよね。
でも、「老後に後悔するって聞くけど本当?」「実際の使い勝手はどうなんだろう?」といった不安を感じる方もいるのではないでしょうか。
実は私も、二階リビングの戸建てに6年間住んでいます。住み始める前は期待でいっぱいでしたが、実際に暮らしてみると、想像以上に良い面もあれば、正直「これはちょっと困るな…」と感じることもありました。
この記事では、そんな二階リビングでのリアルな暮らしを、私の具体的な経験を交えながらメリット・デメリットを解説します。
後悔しない家づくりのために、ぜひ最後までお付き合いください。
二階リビングで後悔しない!経験者が語るメリット・デメリット
早速ですが、6年間二階リビングで暮らした私の視点から、具体的なエピソードを交えながらメリットとデメリットをご紹介します。
二階リビングの5つのメリット
まずは、二階リビングにして本当に良かったと感じる点からご紹介します。
1. 明るい日差しが入りやすい
以前住んでいた一階リビングの家では、なかなか日光が入らず薄暗い印象でした。しかし、二階リビングにした今の家では、一日中、気持ちの良い日差しがたっぷり入ります。
日中のリビングが明るいと、電気をつけなくても快適で、気分も上がりますよ。
2. 通りからの視線を気にせずリラックス
前の家が通りに面していたため、常にカーテンを閉めていたのが悩みでした。二階リビングにしてからは、窓を全開にしても人目が全く気になりません。
洗濯物を干す時も、パジャマのままでウロウロできるのは本当に気が楽です。この開放感は、想像以上に生活の質を向上させてくれました。
3. 冬はポカポカ、暖房効率も◎
二階リビングは、暖かい空気が自然と上に溜まるためか、冬の暖房効率が良いと感じています。
前の家よりも暖まりが早く、その暖かさが持続するように感じます。
もちろん、家の断熱性能も影響していますが、二階リビングの効果も大きいのではないでしょうか。
床暖房が無くても、比較的快適に過ごせる日が多いのは嬉しい誤算でした。
4. 地震に強い?安心感につながる構造
家を建てる際に設計士の方から聞いたのですが、二階リビングは、一階に壁が多くなる分、家全体の耐震性が高まる傾向にあるそうです。
日本は地震が多いので、これも大きなメリットです。
5. 意外な運動不足解消!毎日の階段がエクササイズ
二階リビングに引っ越してきてから、毎日必ず階段を上り下りする生活になりました。
最初は息切れすることもありましたが、続けているうちに少しずつ体力がついたように感じています。運動嫌いの私にとっては、「毎日の階段移動が意外な運動不足解消になっている」というのは嬉しいメリットでした。
二階リビングの6つのデメリット
もちろん、二階リビングでの暮らしは良いことばかりではありません。実際に住んでみて「ここはちょっと大変だな…」と感じることもいくつかありました。それらのデメリットと、私なりに工夫している対策をご紹介します。
1. 階段の上り下り
二階リビングの最大のデメリットは、やはり毎日の階段の上り下りです。特に疲れている時や、急いでいる時は、正直「ああ、また階段か…」と思ってしまいます。
運動不足の解消と考えるとメリットではありますが、疲れているときはデメリットでしかありません。
2. 忘れ物との戦い
リビングで使おうと思ったものを一階に忘れていたり、その逆もまた然り…ということが、以前より増えました。階段を何度も往復するのは、意外とストレスが溜まります。
3. 買い物・ゴミ出し
まとめ買いをした時や、資源ごみを出す日は、階段が本当に辛いです。
特に、お米や飲み物のケースなど重たい荷物を二階まで運ぶ時は、かなりの気合が必要になります。
4. 家具・家電の搬入・搬出
引っ越してから冷蔵庫を買い替えたのですが、二階のリビングまで運ぶのが本当に大変でした。
階段の幅もギリギリで、業者の方もかなり苦労されていたのを覚えています。
家具の買い替えや模様替えをする際には、デザインや価格よりも「二階に運べるか?」を重視することになります。
5. 将来へのちょっとした不安
今はまだ大丈夫ですが、老後、足腰が弱ってきた時に、この階段を毎日上り下りできるのか、正直少し不安を感じています。将来的な住みやすさも、もう少し考えておくべきだったかもしれません。
6. 怪我をした時の移動
以前、足を軽く捻挫してしまった時があったのですが、階段の上り下りが本当に苦痛でした。日常生活を送る上で、階段が必須というのは、このような非常時に不便だと感じました。
二階リビングを快適にするためのアドバイスと工夫
二階リビングでの6年間の暮らしの中で、私が実践してきた快適に過ごすためのちょっとした工夫やアドバイスを紹介します。
子育て世代はリビングの近くに水回りを検討
我が家は、お風呂と洗面所が一階にあります。お風呂とリビングが違う階だと、特に小さい子どもがいる場合は、苦労することが多かったです。
例えば、赤ちゃんを抱えてお風呂から二階のリビングまで上り下りするのは重労働。
子どもが少し大きくなって「自分で上り下りしたい!」となると、その都度落ちないように支える必要があり、気疲れします。
また、一人でお風呂に入る練習を始める際も、お風呂場まで一人で行くのを怖がる可能性も考えられます。
これらの経験から、赤ちゃん〜小学校低学年くらいの子どもがいる家庭であれば、二階にお風呂や洗面所を配置するのもおすすめです。一方で、中学生くらいになれば一人でお風呂に入れるので、どちらの階でも大きな支障はないでしょう。
ランドリーシューターは検討するべき
洗濯機が一階にある場合、二階で脱いだ洗濯物を一階まで運ぶのが意外と手間になります。
もし家を建てる段階であれば、ランドリーシューターの設置を検討してみることを強くおすすめします。衣類をスムーズに洗濯機まで送ることができ、家事の負担が軽減されます。
収納は分散させて正解!
各階にしっかりと収納スペースを設けたのは大正解でした。使う場所に物を収納できるため、階段の移動回数を大幅に減らすことができます。これは、二階リビングで快適に暮らすための重要なポイントです。
二階リビングの防犯対策と注意点
二階リビングに住んでいると、どうしても一階が不在になりがちなので、防犯対策はしっかりとしておく必要があります。私が特に気を付けているのは以下の点です。
1. 一階の窓の施錠を徹底
外出時はもちろん、在宅時でも、一階の窓は必ず施錠するように心がけています。一階に人がいない時間が長くなりがちなので、一階リビングの家よりも防犯意識を高く持つことが大切です。
2. 補助錠で安心をプラス
我が家の一階の引き違い窓には、補助錠を取り付けています。これはサッシの上か下に取り付けるタイプで、金具を押し込むと窓がそれ以上開かないようになります。
これがあるだけで、空気の入れ替えをする時も安心感がぐっと高まります。鍵付きのタイプもあるので、小さな子どもがいるご家庭にもおすすめです。
3. センサーライトも効果あり!
玄関にはセンサーライトの設置がおすすめです。夜間に人の動きを感知してパッと明るくなるため、侵入しようとする人への抑止力になります。ライトがあるだけでも防犯効果が期待できるので、設置をおすすめします。
まとめ
二階リビングは、おしゃれで開放的な暮らしができるという魅力的なメリットがある一方で、実際に住んでみると、階段の上り下りをはじめとする、様々なデメリットも実感しました。
私の6年間の経験を踏まえると、二階リビングは「おしゃれだから」「人気があるから」といった理由だけで選ぶのではなく、ご自身のライフスタイルや家族構成、将来設計をしっかりと考慮して、慎重に検討することが本当に大切だと感じています。
この記事が、二階リビングを検討している皆さんの、後悔しない家づくりの一助となれば幸いです。
鍵付きのタイプは、内側からも鍵がないと操作できない為、小さな子供のいる家庭では使いやすいかと思います。