卵を酢につけておくと、殻が溶けて透明な卵が作れるって知ってますか?
この実験は、殻の成分や酢の性質について学べる、わくわくする実験なので、子供の自由研究にもオススメです。
作り方を紹介しますので、参考にしてください。
酢を使ったスケルトン卵の実験とは?
酢を使ったスケルトン卵の実験とは、卵の殻を酢の力で溶かし、半透明な卵を作る事ができる不思議な実験です。
普段何気なく目にしている卵が、身近な酢に入れることで、全く違う姿になります。
なぜ「スケルトン卵」になる?
しかしなぜ、卵を酢につけると殻が溶けてスケルトン卵になるのでしょうか?
卵の殻とお酢の化学反応
スケルトン卵ができるのは、卵の殻の成分の炭酸カルシウムと、酢に入っている酢酸が反応するからです。
炭酸カルシウムと酢酸が反応すると、酢のなかに溶け出します。
その為、殻が溶けてなくなりスケルトン卵になります。
炭酸カルシウムが溶ける理由
炭酸カルシウムは、普段は水に溶けにくい性質ですが、酢に入っている酢酸などの酸っぱいものと出会うと溶ける性質を持っています。
例えば、お酢やレモン汁のような酸性のものだと、炭酸カルシウムをバラバラにして溶かしてしまいます。
これは、酸が炭酸カルシウムの構造を壊すからです。
スケルトン卵の作り方
それでは、スケルトン卵の作り方を紹介します。
必要の材料
- 生卵
- 酢
- コップなどの容器(金属系以外)

この3点があれば、簡単に作ることができます。
注意点としては、卵を酢につけると少し大きくなります。
その為、口の大きな容器を用意するのがオススメです。

せっかく透明卵が出来ても、取り出せないと悲しいですからね。
また、酢は酸性なので金属の容器だと反応してしまいます。そのため為ガラス製がオススメです。
スケルトン卵を作る手順
①容器に卵を入れ、卵がしっかり酢に浸かるようにします。

②ラップをかけて、冷蔵庫にいれるだけです。
卵と酢を入れると、二酸化炭素が出るので、容器の口をラップなどで完全に塞がないようにしましょう。
スケルトン卵の様子
1日目~3日目はあまり見た目の変化はありませんでした。
なかなか変化がないので、酢の入れ換えをしてみます。
すると4日目には、殻がひび割れて来ました。

そして、6日目になるとほぼ透明に!

卵を手で擦るとた殻がポロポロと取れます。

しかしこの後、殻を綺麗に剥がしたくて、擦ってたら割れてしまいました。。
無理に殻を剥がさずに、自然と取れるのを待っていたほうがよさそうです。
今回、殻が破けて失敗してしまいましたが、他にも注意点などはあるのでしょうか?
失敗しないための注意点
失敗しないためには、以下の注意が必要です。
- 卵の膜が破ける
- 卵が腐る
- 殻が残る
卵の膜が破ける
殻が溶けると、先ほどのように、卵の膜のみになります。卵の膜は非常に薄いので、破れやすくなります。
その為、殻を無理やり取ろうと擦るだけでも破けてしまうので気をつけてください。
卵が腐る
漬け込み時間が長すぎると、卵が腐ってしまうことがあります。
夏場などの気温が高い時は気をつけてください。
殻が残る
酢の量が少なかったり、濃度が薄かったりすると、卵の殻が溶けきらずに残ることかあります。
茶色の殻の卵もスケルトン卵になる?
先程のリベンジで、茶色の殻の卵でも実験してみます。

2日目
茶色の色が浮き上がってきました。

殻の回りに泡が出てきてます。

3日目
恐る恐る殻を擦ってみると、色が取れました。
また割れると嫌なので、あまり触らないようにします。


4日目
また茶色の殻の色が浮き上がってきました。
殻の茶色はほぼ取れて、全体的に白くなりました。

擦ったらボロボロ殻が取れそうなので、優しく擦ってみました。

擦ってみると、こんなにツルツルに!
透明卵までもう少し。
5日目
殻が全部溶けて透明に!

少し白いところもありますが、スケルトン卵になっています。


実験結果の観察
スケルトン卵の見た目は?
少し白いところもありますが、茶色の殻でもスケルトン卵になりました。
また、酢に入れたことで、卵が水分を吸収して、元の大きさよりも一回り大きくなります。
スケルトン卵の触感は?
ぷよぷよしていて、不思議な触り心地です。スライムより少し硬いようなイメージです。
ただ、力を入れすぎると破れてしまうので、優しく触りましょう。

卵なのに、殻もなくてプヨプヨです。
酢以外でも、スケルトン卵はできる?
酢以外でも、スケルトン卵を作ることは出来るのでしょうか?調査しました。
レモン汁
レモン汁でも卵の殻を溶かすことができます。
レモンに含まれる『クエン酸』が、卵の殻の主成分である炭酸カルシウムを溶かすからです。
しかし、酢と比べるとスケルトン卵になるまで時間がかかる場合があります。
その他の酸性液体
オレンジジュースやグレープフルーツジュースなど、レモン汁以外の酸性液体でもスケルトン卵を作ることができます。
ただし、液体によって殻が溶ける速度が違うので、スケルトン卵ができるまで時間がかかる場合があります。
コーラ
コーラでも、スケルトン卵を作ることができます。
コーラに含まれるリン酸が、卵の殻の主成分である炭酸カルシウムを溶かすためです。
ただし、コーラは酢に比べて酸性度が低いため、殻が溶けるまでに1週間から10日ほどかかることがあります。
自由研究として
スケルトン卵の自由研究は、見た目のイ変化が面白く、実験過程も楽しめるのでおすすめです。
家にあるもので簡単に手軽にできるのもポイントです。
時間の経過と卵の変化の過程をグラフにして、写真なども一緒に添えてまとめてみると分かりやすくなります。
また、通常の酢だけではなく、酢の種類を変えてみたり、ウズラの卵を使うとより面白い結果が出るかもしれませんね。
まとめ
家にあるもので出来て、見た目の変化が面白いので子供も興味津々でした。
ゆっくりと姿を変えていく卵の様子に、大人でも釘付けになります。
子供でも安全に簡単に出来るので、是非試してみてくださいね。